iPhone Xの部品と生産の問題は緩和し始めているものの、業界有数のアナリストは、Appleが11月3日に出荷できる同デバイスの数は200万〜300万台程度にとどまるだろうと述べている。
AppleInsider:
AppleInsiderが入手した投資家向けメモの中で、クオ氏はiPhone Xの組み立て歩留まりが安定しており、11月3日の出荷までに200万台から300万台の在庫を確保すると予想していると述べた。当初の生産台数は非常に少なく、確実に需要を満たすことはできないだろうが、サプライヤーの多様化と製造問題の解決により、発売後すぐに生産が回復するはずだ。
クオ氏は、iPhone Xの生産における最大のボトルネックはフレキシブルプリント基板(FPC)だと見ている。クオ氏自身によるものも含め、過去の報道では、新型TrueDepthカメラシステムが生産のボトルネックになっていると指摘されていた。
「iPhone Xのアンテナ(アンフェノール社製)の仕様はiPhone 8よりも高く、アンテナ用FPCBには特殊な材料、配合、設計、プロセス、設備、試験が必要です。Appleの要件を満たすことができるのは村田製作所とCareer Techだけです」とKuo氏は述べています。「村田製作所(当初60%以上の受注配分)は2018年第2四半期までに問題を解決できないため、第2サプライヤーのCareer Techに完全に置き換えられました。」
クオ氏によると、キャリア社は11月中に生産を増強し始める予定だという。
クオ氏は、広角カメラモジュールのFPCBがiPhone Xの生産遅延のもう一つの原因だと主張している。Appleは広角レンズの制御用と望遠レンズの制御用にそれぞれ別々のPCBを使用している。品質問題が遅延の原因と考えられている。
クオ氏はまた、AppleのTrueDepth深度センサーカメラに搭載されている3Dドットプロジェクターに問題があったと述べている。「ドットプロジェクターが人間の顔を認識できないことがあるという以前の設計上の問題は、アクティブアライメントや環境テストの実施によって解決されたと考えています」とクオ氏は述べた。