専門家によると、米国政府がアップルに対して独占禁止法で勝利したことで、オンライン小売業者であるアマゾンが大きな勝利を収め、電子書籍を好きなように価格設定できるようになるため、アマゾンのロゴの笑顔はますます大きくなりそうだ。
AppleInsider:
アマゾンは既に電子書籍市場のリーダーだが、ブルームバーグの取材に応じた市場関係者は、同社は積極的な価格戦略を継続することで更なる市場シェアを獲得できるだろうと述べた。この判決は、電子書籍市場以外の分野でもアップルに影響を与える可能性があると考える者もいる。
「Appleにとって、いかなる金銭的制裁金も小銭に過ぎないが、今回の決定は長期的な影響を及ぼす可能性がある」と、米連邦取引委員会(FTC)の元政策ディレクター、デビッド・バルト氏は述べた。「政府はこれを書籍以外の分野にも拡大する可能性がある」
「電子書籍の価格設定に関するあらゆる動きの中で、アマゾンは勝者となった」と、ニューヨークのテルシー・アドバイザリー・グループのアナリスト、トム・フォルテ氏は述べた。「同社は自由に価格設定できるようだ。アマゾンの基準からすれば、それは市場シェア獲得のための積極的な行動と言えるだろう。」
デニス・コート連邦地方判事による判決は、アップルが出版社との契約を利用して電子書籍の価格を固定したと指摘した。これらの契約によりアマゾンは一部書籍の価格を値上げせざるを得なくなり、今回の判決によりアマゾンは出版社との価格交渉において有利な立場に立つことになった。
アマゾンは、既に収益の大きな部分を占める電子書籍業界で優位性を獲得している。このオンライン小売業者は2007年に電子書籍の販売を開始し、4年後の現在、電子書籍の販売数は印刷書籍の販売数を上回っている。
アマゾンは、消費者を不当な価格操作から守ることを目的とした独占禁止法に賢く準拠しており、その販売モデルに異議を唱えることは困難だ。
「競争行為は消費者の利益のためにある」と、ベンチマーク社のアナリスト、ダン・カーノス氏はインタビューで述べた。「価格を大幅に下げすぎて大きな問題に巻き込まれた人を最後に見たのはいつですか?」