アナリスト:顧客が新製品を待ち望んでいるため、Apple直営店の売上は減少

アナリスト:顧客が新製品を待ち望んでいるため、Apple直営店の売上は減少

アップルの販売網が拡大し、顧客がクパチーノの同社からの新製品を待ちながら苦労して稼いだお金を手放さないことから、アップルの直営店での売上は減少していると報じられている。

前年比_Apple_小売

AppleInsider:

新たな報告書によると、アップルの誇る小売帝国全体の売上は、同社の流通ネットワークが拡大し、製品ラインが成熟するにつれ、減少し始めている。しかし、小売店は依然として莫大な利益を上げており、新しいMac購入者にとっての「磁石」としての役割を果たしている。

3月の既存店売上高は、12月の3%増に続き5%減少した。このデータは ニーダムのアナリスト、チャーリー・ウルフ氏がまとめた。

ウルフ氏は 、従来は実店舗への集客を牽引してきた大型新製品の発表が不足していることが、売上減少の大きな要因だと考えている。また、アップル製品が他の小売店でも販売されるようになっていることも、売上減少の要因の一つだ。 

「Apple Storeの売上実績は、同社の流通戦略にも左右される」とウルフ氏は記している。「例えば、2009年にAppleが米国でMacの流通を拡大し、ベスト・バイなどの他チェーンを再販業者として加えた際、Apple StoreでのMacの売上は悪影響を受けた。iPodの需要が供給に追いついたことでApple StoreでのiPodの売上は急落し、Appleは販売店数を大幅に増やすことで対応した。また、世界中のキャリアストアへのiPhoneの導入も既存店売上高に影響を与えている。」

ウルフ氏はまた、売上高はアップルの小売チェーンにとって最も重要な指標ではなく、アップルの収益におけるシェア(これは劇的には落ち込んでいない)と、アップルの小売店舗がより多くの顧客を引き付ける能力が重要な評価基準だと主張している。

「Appleの流通ネットワークが250社の通信事業者の店舗へと劇的に拡大したにもかかわらず、AppleストアはAppleの総売上高に占める割合をほぼ維持しています」とウルフ氏は語る。「これは、Appleストアが他のどの小売チェーンよりも優れたショッピング体験を創造する上で、いかに力強い存在であるかを物語っています。」