アップルCEOティム・クック氏、ホワイトハウスに「バックドアなし」の暗号化ポリシーを採用すべきと訴え

アップルCEOティム・クック氏、ホワイトハウスに「バックドアなし」の暗号化ポリシーを採用すべきと訴え

当然のことながら、AppleのCEOティム・クック氏は、消費者データ保護のため政府関係者に対し、強力な暗号化を導入し、その支持を公に表明するよう強く求めた。先週のサイバーセキュリティサミットで発言した。

アップルCEOティム・クック氏、ホワイトハウスに「バックドアなし」の暗号化ポリシーを採用すべきと訴え

AppleInsider:

クック氏の訴えは、先週カリフォルニア州サンノゼで開催されたサイバーセキュリティサミットで出されたもので、同サミットでは政府関係者らがシリコンバレーの技術幹部らと会談し、ISISのような非国家主体による脅威を最も効果的に阻止する方法について議論したとガーディアン紙は伝えている。

クック氏はホワイトハウスに対し、FBIなどの法執行機関が求める「弱い暗号化」政策に反対するよう求めた。この政策は政府による暗号化データへのアクセスを可能にするものだ。同氏は集まった政府関係者に対し、政府は暗号化に関して「バックドアなし」の姿勢を取るべきだと語った。

議論の中で、ロレッタ・リンチ司法長官は参加者に対し、個人のプライバシーと国家安全保障のバランスを取る必要があると述べた。サミットには、FBI長官ジェームズ・コミー氏、ホワイトハウス首席補佐官デニス・マクドノー氏、対テロ対策顧問リサ・モナコ氏、ロレッタ・リンチ司法長官、国家情報長官ジェームズ・クラッパー氏、国家安全保障局長官マイク・ロジャース氏が出席した。

政府当局は、アップルやグーグルなどのテクノロジー企業が使用する強力な暗号化方式では、犯罪者やテロリストがメッセージを解読される恐れなく通信できるとして、暗号化方式の緩和を求めているが、クック氏は、法執行機関に提供されるバックドアは、犯罪者が顧客のデータにアクセスするためにも使用される可能性があると主張している。

Apple のモバイル機器向けオペレーティング システム iOS 8 では、たとえ令状を提示されても同社自身では解読できないデータ暗号化パッケージが導入された。