アップルは、7月30日に開始予定の特許侵害裁判で、サムスンによる文書破棄について陪審員に聞かせるよう連邦判事を説得した。
ブルームバーグ:
サンノゼの連邦地方裁判所判事ポール・S・グレウォル氏は本日、アップルが後に証拠として求めたメールの自動削除をサムスンが回避できなかったことから「不利な推論」を導き出すことができると陪審員に伝えるべきだというアップル側の主張に同意した。グレウォル氏は、サムスンが削除に用いた「ローリング・ベース」が、7年前に同社に不利な判決をもたらしたと述べた。
「サムスンは、今回のような訴訟に備えて自らにオフスイッチを構築し、それを利用するのではなく、『終わらせるのではなく修復する』という別のアプローチをとったようだ」とグレウォル氏は記している。「サムスンの修復は、特に同じ状況であればこの訴訟を合理的に予見できたであろう重要な7ヶ月間において、必要なことを行うには至らなかった。」
AppleとSamsungは、モバイル機器の設計と技術を互いに模倣しているとして非難し合っており、現在、4大陸で法廷闘争を繰り広げている。
グレウォル氏が提案した陪審員への指示書は、「サムスンは、本訴訟においてアップルが使用する関連証拠の破棄を阻止できなかった」という一文で始まる。さらに、アップルは「失われた証拠はアップルに有利なものであった」ことを証明したと付け加えている。
提案された指示書は、陪審員は証拠の破棄が評決の要素となるかどうかを自ら判断しなければならないと結論づけている。
「判決を下すにあたって、それが決定的なものか、ある程度決定的なものか、あるいはまったく決定的なものでないかを選んでください」と説明書には書かれている。