ヤフーの共同創業者ジェリー・ヤン氏が1995年に創業した同社を去った。同氏は、経営難に陥っていた同社を助けられたかもしれない投資取引を妨害したとして株主から非難されていた。
アレクセイ・オレスコビッチはロイター通信の報道で次のように書いている。
ヤン氏の突然の辞任は、ヤフーがスコット・トンプソン氏を新CEOに任命し、かつてトップのインターネットポータルだった同サイトを1990年代に享受していた高みに復帰させるという使命を与えてから2週間後に起こった。
ウォール街は、「ヤフー最高責任者」ヤン氏の退任は、プライベートエクイティからの巨額資金注入、もしくは中国アリババの株式40%の大半を売却し、株主にとっての価値を高める取引への道を開くものと見ている。
ヤフーの株価は時間外取引で3%上昇した。
「これはアジアの企業との取引がより実現しそうなことを意味すると誰もが考えるだろう」とマッコーリーのアナリスト、ベン・シャクター氏は述べた。「株主の間では、ジェリーは短期的な株主価値の最大化よりも、ヤフーの再建に注力しているという認識があった」
「これらの資産の価値を実現するという点では、確かに事態は頂点に達しつつあるようだ。」
ヤン氏は同社との正式な関係を全て断ち切り、取締役を含む全ての役職を辞任する。2008年のマイクロソフトへの売却が頓挫して以来、同氏の経営姿勢は厳しく批判されてきた。
「創業者への期待は非常に高い。誰もがスティーブ・ジョブズのような人物を求めている」と、ヤフーの社員の一人は、アップルを瀕死の危機から救い出し、世界で最も価値のあるテクノロジー企業へと変貌させた共同創業者のスティーブ・ジョブズ氏に言及して語った。