Apple WebKitチームがSpeedometer 2.0 Webベンチマークのリリースを発表

Apple WebKitチームがSpeedometer 2.0 Webベンチマークのリリースを発表

AppleのWebKitチームは、「Webアプリの応答性ベンチマーク」のアップデートであるSpeedometer 2.0を発表しました。Speedometerを使用すると、開発者はWebアプリでのユーザーインタラクションをシミュレートできます。

Apple WebKitチームがSpeedometer 2.0 Webベンチマークのリリースを発表

Speedometer 1.0 が最初にリリースされて以来、Web 開発者のエコシステムは大きく進化し、使用されるライブラリ、フレームワーク、プログラミングパラダイムのトレンドも変化しました。開発者は現在、新しいサイトを作成する際に、トランスパイラ、モジュールバンドラ、そして最近導入されたフレームワークを一般的に使用しています。そのため、WebKit と Chromium のエンジニアは、昨年から協力して、現在広く使用されているフレームワーク、ツール、パターンをより適切に反映した Speedometer の新バージョンの開発に取り組んできました。

本日、Speedometer 2.0ベンチマークを発表いたします。この新バージョンのSpeedometerが、ブラウザベンダー各社が最新のWeb向けにブラウザエンジンを最適化する一助となることを願っています。

このツールは2014年にSpeedometerとして初めてリリースされました。昨日のアップデートは、バージョン1.0のリリース以来初のアップデートです。今回のアップデートでは、最新のJavaScriptフレームワークとライブラリのサポートが追加されました。

過去3年間で、ユーザーインターフェース作成用のJavaScriptライブラリであるReactを使用して構築された実世界のウェブサイトの数が増加しています。PreactやInfernoといった派生ライブラリも人気を集めています。Speedometer 2.0には、これらのライブラリを使用して実装されたウェブアプリが含まれています。また、Reactと人気の状態管理ライブラリであるReduxを使用したエントリも含まれています。

Webpack と RollUp は、これらのライブラリで頻繁に使用される人気の JavaScript モジュール バンドラーであり、Speedometer 2.0 にはこれらのツールによって生成された出力が含まれています。

このツールには、JavaScript のより進化したバージョンである ES2015 (ES6 とも呼ばれます) のサポートが含まれるようになりました。

Speedometer 1.0には、ライブラリやフレームワークを一切使用しない、バニラJavaScriptで実装されたToDoアプリのバージョンが含まれていました。当時、ウェブ開発者は主にES5と呼ばれるJavaScriptのバージョンでアプリケーションを作成していました。今日では、最新のブラウザは、JavaScriptのより進化したバージョンであるES2015(ES6とも呼ばれます)を強力にサポートしています。Speedometer 2.0には、クラス、、、アロー関数、テンプレートリテラルなどのES2015の機能を使用して実装されたToDoアプリが含まれてい constます let

バニラJavaScriptのパフォーマンス測定は大きな価値がありますが、最近ではBabelなどのトランスパイラを使用して最新バージョンのJavaScriptコードを、対象とするすべてのブラウザをサポートするバージョンにトランスパイルする開発者も増えています。このワークフローを反映するため、Speedometer 2.0には、ESモジュールを使用し、Babelによって生成されたES5出力を持つES2015実装が含まれています。将来、ブラウザがネイティブESモジュールを完全にサポートするようになれば、バンドルまたは翻訳されていない実装も追跡できるようにベンチマークを進化させていきたいと考えています。

Speedometer 2.0リリースには、その他にも多数の改良と変更が含まれています。詳細については、AppleのWebKitブログをご覧ください。

(9to5Mac経由)