米上院情報委員会のリーダーらは、連邦裁判所にハイテク企業に対し、暗号化されたデータへのアクセスを求める政府の要請に応じるよう強制する権限を与える法案草案を回覧していると報じられている。
AppleInsider:
ロイター通信は、関係筋の話として、情報委員会の委員長リチャード・バー上院議員(共和党、ノースカロライナ州選出)と副委員長ダイアン・ファインスタイン上院議員(民主党、カリフォルニア州選出)が提出した法案は審議中だが、深刻な分裂状態にある議会では、まだ道のりは長いと報じている。
現行の法案では、暗号化されたデータへのアクセス要求に応じない企業またはその幹部に対してどのような罰則が科されるのかが規定されていない。また、企業がデータへのアクセスをどのように提供すべきかについても規定されておらず、政府が悪用する「バックドア」については一切言及されていない。
政府によるユーザーの個人情報へのアクセスをめぐる激しい議論の中で、超党派の法案が醜い影を落としている。最近では、Appleはサンバーナーディーノ銃乱射事件の犯人であるサイード・ファルークが使用していたiPhoneのロック解除にFBIの協力を命じられた。同社はこれに抵抗し、本日審問が予定されていたが、司法省の要請により延期された。司法省は、Appleの協力なしに問題のデバイスのロックを解除する方法があるかもしれないと述べている。
アップルは、政府によるiOSモバイルオペレーティングシステムの「クラック可能な」バージョンの作成要請は危険な道であり、何百万人ものiPhoneおよびiPadユーザーの暗号化された個人データを危険にさらし、犯罪者が同じ「バックドア」を使ってユーザー情報を盗む可能性もあると主張している。