香港を拠点とする労働運動団体「企業の不正行為に反対する学生と学者(SACOM)」によると、アップルのサプライヤーであるフォックスコンの労働条件は依然として劣悪で、労働者の権利侵害は「依然として常態化している」という。
マックオブザーバー:
この報告書は、フォックスコンのアップル工場に「重大な問題」が見つかった公正労働協会の3月の監査を支持しているものの、状況は改善しているというフォックスコン経営陣とアップルの数々の声明とは矛盾している。
フォックスコンをはじめとするアジアの電子機器企業は長年にわたり批判されてきたが、今年初め、独白者でアップル批判家のマイク・デイジー氏が「工場を視察し、そこで目撃したという劣悪な労働環境」を描いた「This American Life」の記事がきっかけとなり、新たな注目を集め始めた。後に、デイジー氏が情報や情報源の多くを捏造していたことが明らかになった。
フォックスコンの経営陣は、無神経(あるいは誤訳の可能性もある)とされる発言で、批判の火に油を注ぐばかりだ。1月には、会長の郭台銘(テリー・ゴウ)氏が100万人を超える従業員を「動物」と呼び、台北動物園の飼育員に、経営陣に動物をコントロールする方法について助言を求めていたと報じられている。
SACOMの報告書によると、フォックスコン経営陣は公約に反して労働条件の改善にほとんど取り組んでいない。「現場の経営陣は労働者に対し、屈辱的な懲戒処分を課し続けている」と報告書は指摘し、「アップルとフォックスコンは依然として改善をみていない」と述べている。
SACOMによると、フォックスコンの従業員の残業時間は削減されているものの、基本給は引き上げられたため、全体的な賃金は下がっているという。また、一部の従業員は生産目標が引き上げられたため、昇給後も無給の残業を強いられたという。
フォーブス誌のティム・ワーストール氏は、この状況について異なる見解を示している。「Appleの部品が製造されているフォックスコンの賃金と労働条件に抗議する一部の人々について、残念ながら残念な結論に至っている。彼らは自分たちが生きている世界について、あまり理解していないようだ」と彼は述べている。
彼は続けた。「ええ、確かに労働条件は良くないし、あなたや私の基準からすれば賃金も低いのは承知しています。でも、貧しい国で貧しい人になるということはそういうことです。質の悪い仕事で、わずかな賃金で一生懸命働く。これらはすべて周知の事実ですから、SACOMが何を言っているのか、私には本当に理解できません。もしかしたら、優秀な学生は勉強して、残りの学生はSACOMを運営しているのかもしれませんね?」